世界教室

世界教室・プロローグ

プロローグ

ある90歳のご高齢者から人生のアドバイスを頂いたことが、全ての始まりでした。

私たちは介護会社の企画部に所属し、仕事を通してご高齢者と真剣に向き合うことで、年を重ねるということに対する尊さを感じていました。それと同時に、自分自身の今を見つめ、「人生一度きり!今だからこそできること、今しかできないことをしよう!」と思うようになりました。

そんなある時、90歳のご夫婦のお話に背中を押され、高原はかねてから関心のあった学生のキャリア教育に携わる人材育成の事業を、私はかねてからの夢である世界一周を目指すようになりました。

私はその約半年後には会社を退職し、着々と準備を進めていました。
しかし、やりがいのある仕事や安定した生活を捨ててまで実現する夢・・・。
世界一周の旅を自分だけの経験で終わらせるのではなく、多くの人に共有できればと考えるようになりました。

高原は、多くの学生と出会う中で、今日騒がれている若者の海外離れや、夢のない若者たちの多さに疑問を感じていました。グローバル化が進む中、このままでは日本は今後もっと世界の中で厳しい状況に置かれてしまうだろうと危機感さえ感じていました。

テレビやインターネットで海外の情報が溢れている今、なぜ若者の海外離れが進んでいるのでしょうか?
1つの理由として、たとえテレビで海外への旅番組を見ても、「芸能人、有名人だから行くことができるんだ。」と捉えてしまったり、ニュースなどで他国の災害を見ても、「遠い国の話だな。」と身近な存在だと感じられないのかもしれません。また、授業で海外について学んでいても、テスト勉強に留まり、興味関心に繋がり難いのかもしれません。興味関心があるとしても、実際に海外に行く人が少ないのは、情報が溢れている反面、実際に個人で行く場合には大きな不安があるのかもしれません。 情報が溢れているが故に、実際に体験する大切さが忘れられ、得られた情報だけで満足してしまう現状もあると考えられます。

そこで、今の学生が興味をもっているブログ、twitter、Facebookなどのソーシャルネットワークを使って、現地の生きた情報を送ることで、学生が海外を身近な存在として興味をもつことが出来るのではないかと考えました。また、一般人の私たちがチャレンジすることで、多くの学生がもっている海外に対するハードルを、少しでも下げることができればと思いました。そして、時には海外の現地と日本の教室をskype(インターネット回線を利用したテレビ電話)でつなげることで、教室に世界との対話/コミュニケーションの場を創ることが出来たら良いのではないかと考えました。そこで、今回の企画に賛同し合い、アイディアを発案した二人で「世界教室」を実現させることにしました。

日本の若い人たちが海外で活躍する日本人や海外の実情を知り、海外に興味をもつきっかけとなったり、また年齢の近い私たちが安定とは間逆のチャレンジをしている姿勢を見て、若い人が自身の夢を実現するきっかけになれば嬉しいです。

企画を進めていくうちに、沢山の方が興味をもってくださり、多くの方のご協力を頂くことにより、大学様や学生団体様、企業様とも取り組みをさせて頂くことになりました。

今のところ、小・中学校や高校で世界教室の実施予定はありませんが、帰国後は小学校や中学校、高校でも講演等を行い、現地の様子を伝えることで、若い人たちが海外をもっと身近に感じられる活動をしていきたいと思っています。

伝えたいこと

世界の街を走りながら、世界の様々な人の暮らしぶり、現地で考えさせられることを発信していきます。現地のネット環境は?携帯は使えるの?教育事情は?食事は?現地で出会った魅力的な人や海外で働く日本人へのインタビュー、現地の学生の夢等、観光情報だけではない情報をお伝えすることで、世界を身近に感じていただければと思っています。

また、企画を進める中で、日々学生と向き合っている教授とお話させて頂きましたが、最近では何かにチャレンジする学生が少なくなっていると感じている先生方も沢山いらっしゃいました。その様な現状に対しても、一般人である私たちの挑戦を見て頂くことで、学生をはじめ多くの方に「何だってチャレンジできる!」ということをお伝えできれば嬉しいです。
それは有名なアスリートや芸能人ではなく、私たちのような一般人が、夢にチャレンジし、プロではない切り口で情報を発信することに意義があると思っています。

これらを発信することで、日本の若い人たちが、より海外への関心をもち、海外を身近に感じ、チャレンジすることの大切さを感じ、何かの「きっかけ」になれたら嬉しいです。そして微力ながら、10年後20年後の日本の為に、グローバル志向でチャレンジできる元気な若者を一人でも多く増やしていけたら嬉しいです。

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