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インタビュー ~外国人から見た日本、水戸~<フランス>

レプ・エルワン

フランス出身、水戸市在住

   

フランスの祭り~8月15日~ 

カトリックの祝日である聖母マリアの被昇天祭はこの日に行われます。私の地元のブルターニュ地方でも、村祭りが開催され、一日中賑わいます。


*いつ来日しましたか。また、そのきっかけは何ですか。

2010年に来日しました。きっかけは、チェコを旅行していたときに、水戸市出身の女性と出会ったことです。彼女は一人でヨーロッパ一周旅行をしていたところで、パリに来た時は私が案内しました。それまで日本人にはあまり会ったことがなかったのですが、彼女と交流を続けるうちに、「日本は面白そうな国だな。」と感じ、私も日本に行ってみたいと思うようになりました。来日後、彼女と結婚しました。

*運命の出会いですね。国際結婚ですが、家族の反対や言葉の壁はなかったですか。

家族からは、とくに反対されませんでした。よく日本では国際結婚は難しいと聞きますが、日本の家族もとても優しい人たちです。もし生活の中でいやなことがあっても、それも勉強になると思います。

日本語は来日してから勉強しました。はじめに一ヶ月間、東京の日本語学校に通っていたのですが、一週間でひらがなを全部覚えなければならず、大変でした。でも、週末には妻に協力してもらい日本語の勉強ができたので良かったです。

*実際に来日して、最初に感じたことは何ですか。

来日したのは2月だったのですが、ひどく寒くて驚きました。それから、日本での生活がフランスとあまり変わらなくて、ちょっとがっかりしました。日本人はもっと着物を着ていると思っていたので。外国人は自分の国の文化とは違うものに興味を持ちますから、もっと日本独特なものをアピールしていいと思います。ヨーロッパに旅行に行くときに着物や浴衣を着ると、きっと喜ばれます。

*現在お住まいの水戸についてはどう思われますか。

私はビジネスのための観光地が好きではありません。水戸は町の歴史や、日本人の普通の暮らしを自然に目にすることができます。だから水戸は楽しいと思います。

ちなみに、フランスには日本の食材も売っているアジアン・マーケットがあるのですが、そこでは水戸納豆も売っているんですよ。

*では、日本に来てよかったことはどんなことですか。

日本の文化を知って、自分の考え方が広がったことです。とくに、人との付き合い方についてです。日本では上下関係やしきたりがきっちりしていて、とても丁寧です。フランスでは自分の意見をしっかりと主張することが大事ですが、日本ではまず相手の気持ちを考えますよね。始めは慣れませんでしたが、日本で暮らすうちに、私の中で両方の国の文化が混ざり合いました。フランスに帰ると、友人から「日本人っぽくなったね」と言われます。(笑)

*将来の夢をお聞かせください。

私はどちらかというと偶然に身を任せるタイプなので、将来の夢もとくにありません。今日を楽しむことと、チャンスをつかむことを大切にしています。大学で国際貿易を学んだので、今はそれを活かしてワインやビールなどの輸入代行の仕事をしています。この夏に東照宮で開催されたビールフェスでは、フランスのビールが出品されました。

*フランスに旅行に行くときのお勧めを教えてください。

やっぱり田舎ですね。フランスではどこに行っても美しい風景が見られますよ。そして、ぜひフランスの家庭料理を味わっていただきたいです。お勧めは、“クレープ・ガレット”という、小麦粉とそば粉で作ったものです。また、ブルターニュ地方はバターの文化で有名なので、“クイナマン”というバターと小麦粉で作るケーキも試してみるといいかもしれません。体にはあまりよくないと思いますが。(笑)

お勧めの場所は、何を見たいかによって違いますが、ボルドーの町はお勧めです。世界的に有名なワインの産地ですし、世界遺産に登録されている歴史的建造物など見どころが盛り沢山でもあります。また料理がとても美味しいです。是非、行ってみてください。

*今日は楽しいお話をありがとうございました。

水戸市国際交流センターにて 2015.

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