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インタビュー ~外国人から見た日本、水戸~<ペルー>

川又 美奈 Nelly Ylizarbe (ネリ イリサルベ)

プロフィール

水戸市在住。ご主人とペルー料理・そば居酒屋「わんかよ」を経営

   

 国旗:建国の英雄サンマルティン将軍が見た、翼が赤く胸が白い鳥に由来する旗。白は平和と名誉を、赤は勇気と愛国心を象徴する。中央の紋章は左がリャマ、右がキナというそれぞれペルー特産の動植物、下は財宝で豊かな鉱物資源を表わす。


*初来日したきっかけは何ですか

私がペルーで働いていたときに、仕事で日本からペルーに来ていた主人と知り合いました。日本のことはそれまであまり知りませんでしたが、お付き合いしているうちに、結婚することになり、1988年に主人と一緒に初来日しました。

*国際結婚ということで、反対などなかったですか

どちらの家族からも反対されていて結婚するのは大変でしたが、私の兄が父を説得してくれて、ペルーで結婚式をしました。来日してから、主人の家族にも何とか理解してもらい、結婚式をしました。

初めは日本語が全くできなかったので、ほとんど家にいて、日本語を勉強していました。寂しくて里帰りしたいと思ったりしたこともありました。言葉はわからなくても、主人の家族がいつもニコニコしてくれたので嬉しかったですね。でも、とにかく言葉の面ではとても苦労しました。

*それは大変でしたね。日本に来て驚いたことや良かったことなどありましたか

私は主人と知り合うまでは、日本がどこにあるかも知りませんでしたし、中国と一緒かと思っていたくらいで、日本人はカンフーができると思っていました(笑)。

初めて来日したときに、ペルーと日本の気候の違いに驚きました。ペルーは暑かったので私は半袖でしたが、成田空港に降りたらとても寒くて、私の服装を見た主人の母が、上着を貸してくれたことを覚えています。

また、日本の家は、ペルーと比べると狭いのでびっくりしました。自分の部屋もないし、当時はベッドもなかったですね。また、国民性が違い、日本人は恥ずかしがりやで、感情を表に出さない人が多いと感じました。

ペルーでは、音楽が流れるとすぐに踊るし、料理していても踊ることがあります。でも、日本ではそんなことはありませんから、今は踊っていません。

そういえば、日本人はよく肩こりの話をしますが、南米の踊りは、サンバ、ルンバ、サルサ、フローレなど、肩を動かすダンスが多いので、肩こりで困っているペルー人はいなかったと思いますよ(笑)。

良かったことは、近所の方から仕事を紹介されて、働いているうちに友達ができて、料理や日本のことなどを優しく教えてもらったことです。

*現在は、ご主人とお店を経営していらっしゃいますが、今後の夢や抱負などをお聞かせください。

日本料理とペルー料理の店は開店して2年目になりますが、もっと店が繁盛して、たくさんの人がペルーの料理を食べに来てくれたらいいなと思っています。そして、お客様に美味しいと言ってもらえたら幸せです。最近、テレビで、スパゲティのことを「タジャリネス」とスペイン語で言っているのを聞きましたが、日本でもスペイン語を勉強している人が増えているようですし、ペルー料理も流行っていると聞いているので、うれしいですね。

前回ペルーに帰国したのが東日本大震災の後でしたから、久しぶりに故郷に帰りたいと思っています。

*では、ペルーに旅行する時のお勧めを教えてください。

一番有名なのは、マチュピチュ遺跡ですね。ペルー国内には、有名な古代遺跡がたくさんあります。ナスカの地上絵もおすすめです。セルバ*1 とよばれるアマゾンのジャングルでは、水資源や果物、漢方薬の原料となるハーブなどが豊富です。また、ペルーには金の鉱山があるので、金製品がたくさんあります。

お土産は、アルパカ*2製品やビクーニャ*2製品などがありますが、ビクーニャ製品は、とても高価です。

まずは、私たちのお店に来てみてください。ペルーの味を気軽に楽しめますよ。

*1 セルバ:アンデス山脈の東斜面標高2000m以下の地域で、熱帯雨林地域。国土の約60パーセントを占める。

*2 リャマ、アルパカ、ビクーニャ:アンデスに住むラクダ科の動物。リャマとアルパカは家畜で、ビクーニャは野生種。毛の質は、ビクーニャが最も繊細で高級。

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