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インタビュー ~外国人から見た日本、水戸~ <フランス共和国>

ナタリー ジロー(フランス

プロフィール

パリ出身,水戸市在住,フランス語講師

           

国旗:フランスの国旗は通称トリコロール(仏: Tricolore, 三色の意)と呼ばれる旗。青は自由、白は平等、赤は博愛(友愛)を表すというがそれは俗説である。正式には白がフランス王家の色、青と赤はパリ市の紋章の色であり、三色が合わさり、パリと王家との和解の意味を表している。赤と青はフランス革命軍が帽子に付けた帽章の色に由来し、白はブルボン朝の象徴である白百合に由来する。「青」は正式には「藍色」である。


*来日はいつですか。また来日のきっかけを教えてください。

私の父はフランス人ですが,母は日本人なので,幼いころから日本には,2年に一度の夏休みに遊びに来ていました。大学を卒業してパリで働いていたときに,日本で英仏会話の講師をしないかと誘いを受けて,2003年に来日しました。

*フランスでのお仕事は何をされていましたか。

フランスの大学を卒業してから,シャルルドゴール空港でJALの地上勤務をしていました。日本の企業ですし,社員としては日本人の指導がとても厳しく感じて大変でした。でも,お客様の立場からみたら,期待通りに親切・丁寧なので,とても素晴らしいことだろうと思いました。

 *フランス人としてパリに育ったナタリーさんにとって,日本企業での勤務は文化の違いもあり大変だったのですね。では,日本に来て驚いたことやフランスと違う点などを教えてください。

 母親が日本人ですので日本語に関しては問題がなかったのですが,考え方や文化の面で,フランスとの違いにとても驚きました。こちらに来た当初は,街の雑音や,電線だらけの空が気になりました。町並みを見ても,フランスと違い,日本は建物の高さが全くそろっていないので,ごちゃごちゃしていると思いました。また,水戸の冬は乾燥していてとても寒く,指がひび割れ,足の指の感覚がなくなりました。パリの冬よりもずっと厳しいです。

また,日本には「単身赴任」という言葉がありますが,フランスでは,いつも家族は一緒なので,驚きましたね。

これは今でも慣れないのですが,日本の夕飯は,フランス人の私にとっては早すぎますね。一般的に,フランスではもっと遅い時間に夕飯を食べます。日本で夕方6時頃に友達と夕食に出かけても,私はまだおなかがすかないので,すぐには食べられません。

*ナタリーさんは国際結婚をなさっていますが,ご主人と文化の違いで何か困ったことはありますか。

主人は日本人ですが,考え方が私と似ているところもあるし,異文化に興味を持っていて,私の国の文化を理解してくれるのでとてもうれしいです。それに,日本について分からないことは,なんでも主人に聞けるのでとても幸せです。

 *将来の夢は何かありますか?

 リタイヤ後のことになりますが,主人と一緒にフランスに住むことです。パリには両親の家があるのですが,それまでとっておいてくれたらうれしいです。今でも,夏休みなどには,その家に帰ることができるので,感謝しています。

今までの私の夢は,家族を持つことでした。その点では,結婚して子どもも生まれ,自分の両親の近くに住めて,夢は叶ったのだと思います。今は,その幸せを味わいたいですね。

 *では,最後に,フランスへ旅行するときのお勧めはどこでしょうか。

 実は,私よりも日本人の皆さんの方が詳しいと思います(笑)。やはり初めてのフランス旅行という方には,パリをお勧めしますね。パリからは日帰りでモン・サン・ミシェルやロワール地方など,いろいろなところに行けますし,パリだけでも十分楽しめます。

シャンパンで知られるシャンパーニュ地方も,パリから日帰りで行けます。その地方にあるランスという街には,レオナール・フジタ(日本人の画家・藤田嗣治)が作った礼拝堂があり,有名ですね。

また,最近のフランスでは,田舎の小さな村を巡るツアーがブームとなっており,日本人をはじめ,外国からの観光客から人気を集めています。よく,「地方を見ないと本当のフランスはわからない」と言われますが,パリとはまた違ったフランスのよさが体験でき,よいのではないでしょうか。

 *育児にお仕事にお忙しいところ今日はありがとうございました!

2014.2 水戸市国際交流センターにて

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