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インタビュー~新型コロナウイルスについて外国人に聞く~(1)

リーペイシャンさん(台湾)

 

*今、世界中が新型コロナウイルスと戦っていますが、どのように感じていますか。

1月に新型コロナウイルスに関して報道が始まったとき、台湾では、すぐに対策がなされたのですが、日本の政府も国民も危機感をあまり持っていないと感じました。

まず重要なことは、「自分の命を守ること」です。自分の健康を守ることができれば、他人の命も守れます。さらに、医療従事者も守られます。一人一人は小さいのですが、その「一人」がしっかりと感染防止対策をしていれば、ウイルス感染はこれ以上広がらないと思います。

 

*あなたは、日本国内での情報をどこで得ていますか。また、それはどの言語ですか。

テレビのニュースや茨城県、東京都のホームページ、ネットニュースからです。日本語で聴いています。

 

*あなたは仕事をしていますか。職場に行っていますか、それともテレワークですか。

私は在宅ワークですが、主人は職場80%、テレワーク20%です。

 

*新型コロナウイルス対策として、気を付けていることは何ですか。

私は1月から、外出する時に必ずマスクを着用しています。最近は多くの方がマスクを着用するようになっていますが、その頃はほとんどマスクをしていませんでした。日本人はどうしてマスクをしないのかと心配でした。

スーパーマーケットに出かける以外は、外出を控えていますが、店のレジで並ぶときも、人との間隔をあけるようにしています。時々、並ぶ場所に印があっても「前に詰めて」と後ろの人から言われて困ります。店員さんが促してくれたら助かります。レジに並ぶときには、どんなに混んでいても心に余裕をもって、距離を保つことで自分の命を守ってほしいと思います。それから、店に入るときと出るときには、消毒液があれば必ず使って気を付けています。

 

*お子様の学校は休校ですか。どんな様子ですか。

中学生と小学生の息子がいますが、休校になっています。学校の勉強も気になりますし、体を十分に動かせないのが心配です。家では、動画を見せたり、階段を走らせたりしていますが、学校での生活とは全く違います。ただ、休校になりよいことも少しはあります。家で英語や母国語を教えたりする時間が増えたことです。

不安なことは、もしも親が感染して入院したら、子どもはどうなるのかということです。私のように外国人ですと、近くに頼る親戚もいないのでとても心配です。政府に「コロナ難民」対策をとってくださることをお願いしたいです。

*リフレッシュするためにしていることはありますか。

子どもと一緒に近くの駐車場や公園で、鬼ごっこや追いかけっこをして、馬鹿笑いをしてストレス発散をしています。もちろん誰もいないときに行くようにしています。

 

*台湾の新型コロナウイルス事情などを聞かせください。

台湾は、中国の武漢で新型コロナウイルス感染が始まった12月に、WHO*に人から人への感染を警告する文書を提出しました。そして1月から、マスク対策、水際対策をとりました。台湾の人たちは、感染者数がそれほど多くなくても、とても気をつけて生活しています。
 SARS**の時の苦い経験を生かして、政府の対策だけでなく、一人一人が危機感を持って、感染防止に取り組んでいます。

 

*WHO:World Health Organization 世界保健機関

**SARS:2002年11月に中国の広東省で初めて発症、2003年に「重症急性呼吸器症候群」の呼称でWHOに報告された。

 

 

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