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【インタビュー】茨城県ユニセフ協会

水戸市国際交流センターでは、国際交流団体の活動を紹介するために、「国際交流団体活動紹介展」を毎年実施しております。
1年を通して、様々な団体の活動を紹介するパネルを、当センター2階のロビーに設置しています。
今回は、紹介展に参加いただいている団体の一つである「茨城県ユニセフ協会」を紹介します。
インタビューさせていただいたのは、茨城県ユニセフ協会の事務局長 小澤 八千代さんです。

 

1 設立について
茨城県ユニセフ協会は、2010年10月に財団法人日本ユニセフ協会茨城県支部として茨城県の地域組織となるため設立されました。日本ユニセフ協会茨城県支部が設立される前は、水戸募金の会という団体が20年ほど活動していたのですが、運営の継続が難しい状態になってしまいました。そこで、茨城県生活協同組合連合会の皆様のお力添えを受け、当協会が発足しました。そして2011年4月に日本ユニセフ協会が公益財団法人に変わり、それに伴い名称を茨城県ユニセフ協会へ変更しました。今年で設立12年目になります。
ユニセフ協会は現在、全国に26の地域組織があります。なぜ当協会が茨城県生活協同組合連合会のお力添えを受けているかというと、昔、日本生活協同組合連合会の賀川豊彦さん(生協の父と言われる方)が、一杯のバケツの水を世界の子ども達に届けようということがあり、それがきっかけで、生協の皆様が色々なことを支援してくださり、各地域でユニセフの活動や募金活動が広まっていきました。そういった経緯から、生協連のネットワークやJAとのつながりができ、現在の当協会の活動においても、人員的なことや色々なつながりを通して大きな力になっていただいています。

2 活動内容について
まずは、皆さんに日本ユニセフ協会を知っていただくための広報をメインに活動しています。広報活動としては写真パネル展や、県内のイベントに参加させていただいています。そして、ユニセフ協会は日本全国どこにでもあるように思われている方が多いのですが、実は、北関東では茨城県にしかないことをご存じでしたか。そのため、広報活動は茨城県内だけでなく様々な地域で行っていて、イオンを通じて各店舗において写真展なども行います。最近ですと、群馬県の高崎市や太田市で展示活動を行いました。色々な所からお声がけがあれば赴きます。広報活動以外では、募金活動を行っています。2月末まではコロナ関係の募金活動でしたが、現在はウクライナ支援のための募金活動を中心に行っています。

3 活動の状況について(コロナのことも含めて)
2020年は設立10周年の年でもあったので、記念行事を行うにあたり、オンラインで何かできるのではないかということで、それに向けて色々なことを考え試していきました。そういった経験もあり、今、SDGsに関する学習会の依頼を学校から受けたりしています。オンライン配信にもだいぶ慣れて、学習会や講演会などをスムーズに実施できていますが、その前までは準備段階でとても苦労しました。昨年度はオリンピック開催の年でしたので、「ユニセフとスポーツ」をテーマに講演会を行いました。また、写真家の方を招いての講演会も行いました。このように現在はZoomを通しての学習会や講演会、ボランティアの方の定例会などを行っています。コロナ禍だから何が出来なかったというよりも、コロナ禍だからこそオンラインを通して、コロナ前よりも少ない負担でのミーティングやイベントの開催等を心掛けましたので、出来たことの方が多かったと思います。

4 支援の現状・問題について
現在、当協会が危惧していることがあります。今年の2月末まではコロナに関するパネル展などを行っていましたが、3月頃からはウクライナを中心としたパネル展を行っています。毎日ウクライナに関する情報がメディアで流れていることもあり、多くの方がこの問題について注視していると思います。一方で、ウクライナ以外にもシリアやアフリカなど様々な国が問題を抱え、他にも支援を必要としている国や地域があるということを忘れないでほしい、という思いがあります。6月には、国境なき医師団の方を招いての講演会や県立図書館で写真展を行います。ウクライナだけでなく、他の地域にも目を向けてほしいと思っております。日本ユニセフ協会には災害募金、ウクライナのように支援地域を特定した募金の他に、一般募金というものがあります。一般募金は使用用途が決まっておりませんので、助けを必要とする様々な国々を支援することができます。一般募金はあまり知られていませんので、これを機会にぜひ知っていただければと思います。

5 今後の夢について
「ユネスコ」と「ユニセフ」の違いを知っていただきたいです。大人の方でも間違える方がいらっしゃいますのでこの機会に、覚えていただければと思います。私たちの広報活動を通して、日本ユニセフ協会がどのような団体で、世界に対してどのような支援をしているのかということを少しでも多くの方に知っていただければと思います。今後も様々な世界情勢や支援についての情報をさらに発信していきたいと思っております。また、多くの学校で「学校募金」というものを実施しています。日本ユニセフ協会には学校事業部というものがあり、教育委員会を通して様々なユニセフの教材等をお知らせしています。今後も、人と人のつながりを大事にしていきたいなと思っております。

6 国際協力・国際交流に興味のある方へのメッセージ
私たちは、世界の恵まれない地域や人たちを支援する活動を行っています。茨城大学の学長であった池田幸雄先生がおしゃっていたように、「世界のことも大事かもしれないけれど、足元にある問題、日本に暮らしている子どもたちについても決して忘れてはいけない。」ということが大事だと思います。人権ということに目を向けると、子どもの人権、大人や高齢者、日本に暮らしている外国人の人権についても考えていかなくてはいけないと思います。世界を知ると、日本のことも知る必要がでてくるんですね。そういったことも色々なところに赴いた時に、話の中に盛り込んでいけたらなと思っております。また、現在はコロナの影響で外国人の方も少なく、以前のように活動ができない状況ではありますが、オンラインを通じて国際交流を行えたらと思っています。関心がある方がいらっしゃれば、ぜひ私たちと一緒に活動をしていただけると嬉しいです。

7 連絡先と問合せ
 ‐連絡先‐
 茨城県ユニセフ協会
 電話 029-224-3020
 メール ozawa@ibaraki-kenren.coop
   電話またはメールでお問合せください。

 茨城県ユニセフ協会HP
 https://unicef-ibaraki.jp/
 
 日本ユニセフ協会
 https://www.unicef.or.jp/

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